さぽろぐ

グルメ・スイーツ  |

ログインヘルプ


2007年05月06日

良さんの話 9.衛生兵

良さん(父)は、衛生兵に志願し、教育を受けることになった。
人体の仕組みから、公衆衛生、消毒、注射、止血、三角巾や包帯の巻き方など、
看護婦さんが学ぶような事だったと言っている。

期間は約3ヵ月、義務教育以外で学ぶ事が出来なかった良さんにとっては、
知的好奇心を十分満足させるものであった。
同時に、衛生兵の任務が少しずつ明らかになるにつれ、自分の抱いていた
ものとはかけ離れていた事に愕然となる。


白兵戦において兵士が攻め込む時、衛生兵も最前列に位置し突撃となる。
一戦終わってから傷ついた兵を見つけ運んでいては助かる命も助からない。
なので少し後ろに付くことになるが、ほとんど最前線だ。

そして傷ついた兵を素早く見極め、応急処置を行い早急に運ぶ。
それには良さんのような体格の良い馬力のある人でなければならない。

結婚式でお姫様だっこを軽がる出来る人がいるけれど、新婦の身体に力が入っているから
可能なので、弛緩した人体、それもかなりバランスの悪いヒトの身体は、
想像以上に重いものなのだ。

当事の条約、ハーグ?ではどのようになっていたか知らないけれど、
衛生兵は攻撃に加わってはならないし、標的にもならない?ように思う。

だが戦争で弾が飛び交う最中の最前線である。、
弾があたることは容易に想像でき、良さんは運命の過酷さを知った。


あなたにおススメの記事

同じカテゴリー(父の話)の記事画像
佐藤家の家訓
良さんの話 9.誤算
良さん(父)の話し7.徴兵検査
同じカテゴリー(父の話)の記事
 佐藤家の家訓 (2011-03-16 11:23)
 さくら子先生 (2011-02-22 11:39)
 棚ぼた良さん (2011-01-26 12:31)
 良さん(父の)話 23 敗戦 (2009-08-15 13:03)
 良さんの話 22.原因は (2009-02-06 01:24)
 敗戦記念日 (2008-08-15 01:04)

Posted by あきひろ佐藤 at 10:24│Comments(0)父の話
※会員のみコメントを受け付けております、ログインが必要です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
良さんの話 9.衛生兵