師走のレストランFEU

あきひろ佐藤

2006年12月16日 21:06

今年最後であろうFEUでのディナーへ行ってきました。アミューズブーシュ、グラスに入った赤座エビのブイヤーベース仕立て、スペシャリテ フレッシュフォアグラのモンブラン仕立て、平スズキのポワレ 色々な人参とフヌイユのグラッセ レモンソース、
ビュルゴー家のシャラン鴨のロースト エピス風味、2種類のデザートがコースです。あわせたのが、シャンパンのアンドレクルエ、98年ジャッキートルッショー、クロデラローシュ。
FEUへ行く日の朝は、いつも高揚してしまいます。
シャルベのシャツを引っ張り出し、お洒落をしてしまいます。
先週、メニューの相談に行ったとき、シャンパンが少し重めかも知れないので、
スズキのポワレをタラの身と白子のお料理に変更して、メインも前回カモだったので、
もしあれば蝦夷シカのローストにすべく、ソムリエのSさんにお願いしてありました。

シャンパン、思いのほかキレがよく、ちょっぴり酸味がきついと友人の話。
考えてみれば、ボランジェRD、パトリス、ウォルトマフォルサンの次ですから、
何を選んでもねえ、、物足りない???
私的には良いとは思うのですが。

アミューズ、
FEUでこれから起こる事の全てを予感させた、
カプチーノ大の中に閉じ込められたキノコのエッセンス。
正直、「やられたあ」って感じです。

アカザエビの代わりに、キャビアとカニの身のプイヤベースソース。
もう脱帽です。ブランドノワールのシャンパンにぴったり。

フレッシュフォアグラのモンブラン仕立てなのですが、
言うことありません。ただただ美味しい。トリュフの香りが素晴らしい。

タラなのですが、皿の左半分に身を、右側に白子を対照的に盛った一皿。
身はサッパリめに、でも軽くなく、白子は外がカリカリ、中がモチモチ、トリュフソースが
しっかり効いてます。
恐れ入りました。

トルッショー、
抜詮を早めにしておきましたが、色は少し枯れた感じ、香り良し、一口目、何やら
ちょっとざらついた感じがしました。
細かい炭酸ガスが出ている??とか、ソムリエのKさん。30分もたたないうちに
みるみる大バケしまして、なめらかな、上等のブルゴーニュへ変身したのです。
トルッショー、さすがです。(友人も大満足)

メインのシカ、
肉のまわりに五種類の添え物をあわせた逸品。
特に、小さいにんにく(まるごと)は、こふき芋みたいで、シカ肉を盛りたてていました。
蝦夷シカは、越冬のため背油を蓄えるのですが思いの他淡白でした。

席をバーに移したらまたまた、大常連のMさんに遭遇、
ワインとチーズでチーズ盛り上がりました。デザートも。

最後に、ラフロイグ10年をストレートで頂き、アイレー島の香りを頂戴して帰りました。
友人いわく、ヨードチンキの香りだあって。

松本シェフ、魚、肉とも繊細、緻密に構築された料理を考えられ、
まさに記憶に残るディナーでした。
またデザート二品目、なかなかエスプリの効いたお皿でして、
ほんと恐れ入りました。

FEUは、決して期待を裏切らないお店なのです。
ご馳走様。
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