しみついた垢
バレンタインデイの14日、ベーレンライター版の第九を演奏した。
指揮者は松岡究先生。
もう何十回も奏いてきた第九だが、ベーレンは初めて、内プルトの下であった。
正直、ブライトコップフに慣れてしまった私には衝撃であった。
垢にまみれた音符以上の抑揚を排除したレシタティーヴォは、
実に新鮮であったろう。
しかしビブラート無しでの演奏を目指しながら、エキストラなどの兼ね合いから、
ビブラート有りになったあたりは、松岡先生には申し訳なく思う次第である。
とれだけ再現できたかは疑問符が相当残るが、弦楽器のあり方は次回のプログラム、
ラフマニノフ2番からベートベン7番に変更したあたり、再度試されることになろう。
松岡先生の目指される音楽の方向性、指導力に、これからの私の時間を注ぐ事、
何の迷いはない。
次は別のオケで3月21日、藤原さん、ハイドンDコンチェルト、モーツァルト、パリ、
ベートーベン8番、おさらいの毎日である。
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