尻切れサトちゃん 内科編
午前中の拷問に近い検査の後、入院手続きをし、とりあえず泊まることになった。
寝巻きなどを一度家にとりに帰り、3時から内科の先生による内視鏡検査である。
S字結腸を見る範囲なので、浣腸はたいしたものではなかった。
検査場では、ダブダブの穴のあいたパンツを後ろ前にはかされた。
穴の開いているほうを、前にはくのがあたり前な男にとって、
これは何とも表現しがたい違和感である。
横になってドクターの到着を待つと、さっきの外科の先生まで現れた。
内科の先生は優しそうな超イケメン!!!!
好きなようにしてくれ、みたいな気持ちである。
挿入されたのは、直径1センチくらいのファイバースコープ、
痛くもかゆくも無い。モニターはオリンパスのロゴであったが、SONYのOEM、バレバレである。
出血場所が真っすぐに進んでも分からなかったので、
ユーターン、「あ、ここですね、血管が少し切れてます。」
「では止血クリップ!」
大腸炎でもがんでもない?、ただの血管破れ?、
いじわじわ出血し一定量に達すると下血、そういう訳だった。
ところが、外科の先生の面子もあったのだろ、明日せっかくだから大腸全部見ましょうとのこと。
翌日二度目の検査をすることになった。
今度は2リットルくらいの下剤溶液を朝からのまされ、マズイマズイ、すっぱいんだか何だか、、、
腸内をキレイにして?での探検である。
腸のピンクのひだひだを、水を噴射しながら進むのだ。
痛みとかは全く無いから、私もモニターを見ながら余裕である。
盲腸近辺まで行って、折り返し。
内科の先生は、行きにあるものを見つけて、帰りに指摘した。
「佐藤さん、ポリープがありますね。ポリープは一部がんになる場合がありますから
医者は見つける取らねばなりません。取りますか?」
って言われても、NOとは言えない。
ポりペクトミー手術つという、ポリープの根元に液体を注入し、ポリープを浮かせ電線で根元を縛って通電摘出、
病理検査というわけだ。
50代の人の5割、60代の人の6割、70台の人の7割の人にポリープがあという。
見つける技術が高まったから、取らばならぬ、の拡大循環が問題になっているそうである。
「先生、ポリープとか取ったところは、どんな所なのですか?」って聞いたら、
「ウンチ君が腸とこすれて出来たタコみたいなものですよ、」だって。
病理検査の報告を聞くまで、少々心配ではあったが、無事ただのタコを確認し、
4年に一度は尻から覗く私である。
ちなみに入院手術でおりた保険で、ウォシュレットを買い毎日洗う日々である。
おわり
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