2007年03月31日
演奏会の裏話 4. 勝手に編曲?
大学3年の時首席となった私は、ベルリオーズの幻想交響曲に挑むことになった。
指揮は小林研一郎先生。
幻想は小林先生の十八番で、ベルリオーズが一つのフレーズを基に5つもの楽章を作曲した実に壮大な作品である。
前プロは、サン・サーンの死の舞踏、ウェーバーのクラリネット協奏曲。
指揮は小林研一郎先生。
幻想は小林先生の十八番で、ベルリオーズが一つのフレーズを基に5つもの楽章を作曲した実に壮大な作品である。
前プロは、サン・サーンの死の舞踏、ウェーバーのクラリネット協奏曲。
死の舞踏には、幻想のモチーフが使われていて粋な選曲だった。
コンマスのソロもカッコ良い。
確かソロ用に、開放弦Eを、E♭にチューニングしたViolinを別に用意したはずだ。
ハープも活躍するから丁度良い。
問題だったのは、鐘、、、、、、、、幻想は、ハープ二台の他、
バンダ(鐘とか、ティンパニーのステージ陰演奏)ありで、
焦ったのはマネジャー、いろいろな所へ出向いては断られ、
やっと借りられたみたいだった。
そういえばB管チューバを売り払い、F管チューバを買ったo君もいた。
(実話なのですが、ほんとアホですよ)
自分としては、十分に練習して臨んだステリハになった。
三楽章、静かなところなのだが、69章節目からのViolaソロ
外側だけに主旋律をくれているが、内側は指ではじくピチカート、、、、
小林先生、「君達、Viola全員で奏いたら??、ピチカートはセカンドVln.と、
バスにまかせて」って、、、何とありがたいお言葉。
本当に嬉しかった。
そして、ここからが驚きなのだが、158章節目のフルートの一番のソロ、
「そこの32分音符、三連で吹けないかなあ、やってみて」
フルートのFさん、一発で吹ききったあ。
「ああ、その方が良い、じゃあ本番それで、、、、、」
当日なんです、この指示は。
楽譜に無い指揮者の指示はよくあること。
楽譜自体インチキかも知れないし、楽器も進歩している。
そして作曲者が、楽譜で全てを記譜出来るとは限らないし。
(まあ程度にもよりますけど)
演奏会は、Fさんのソロもチューバの難所も完璧にて、歴史的爆演に終わり
最高の瞬間を味った。
が、、、
報われないのがマネジャーのTくん。
キズが沢山ついた鐘を返しに行ってボロクソに怒鳴られ、
そこのオケ出入り禁止となったのは、実にかわいそうだった。
コンマスのソロもカッコ良い。
確かソロ用に、開放弦Eを、E♭にチューニングしたViolinを別に用意したはずだ。
ハープも活躍するから丁度良い。
問題だったのは、鐘、、、、、、、、幻想は、ハープ二台の他、
バンダ(鐘とか、ティンパニーのステージ陰演奏)ありで、
焦ったのはマネジャー、いろいろな所へ出向いては断られ、
やっと借りられたみたいだった。
そういえばB管チューバを売り払い、F管チューバを買ったo君もいた。
(実話なのですが、ほんとアホですよ)
自分としては、十分に練習して臨んだステリハになった。
三楽章、静かなところなのだが、69章節目からのViolaソロ
外側だけに主旋律をくれているが、内側は指ではじくピチカート、、、、
小林先生、「君達、Viola全員で奏いたら??、ピチカートはセカンドVln.と、
バスにまかせて」って、、、何とありがたいお言葉。
本当に嬉しかった。
そして、ここからが驚きなのだが、158章節目のフルートの一番のソロ、
「そこの32分音符、三連で吹けないかなあ、やってみて」
フルートのFさん、一発で吹ききったあ。
「ああ、その方が良い、じゃあ本番それで、、、、、」
当日なんです、この指示は。
楽譜に無い指揮者の指示はよくあること。
楽譜自体インチキかも知れないし、楽器も進歩している。
そして作曲者が、楽譜で全てを記譜出来るとは限らないし。
(まあ程度にもよりますけど)
演奏会は、Fさんのソロもチューバの難所も完璧にて、歴史的爆演に終わり
最高の瞬間を味った。
が、、、
報われないのがマネジャーのTくん。
キズが沢山ついた鐘を返しに行ってボロクソに怒鳴られ、
そこのオケ出入り禁止となったのは、実にかわいそうだった。
Posted by あきひろ佐藤 at 00:38│Comments(4)
│音楽
この記事へのコメント
あ様
欧州の各地のオケには、その楽団に伝わる独自の楽譜があったりするそうです。ベートーベンなんかも、微妙に出版されてるものと違うところがあったりする由。
ベートーベンのシンフォニーも、つい半世紀くらい前までは、R.ワグナーが手を入れたものをベースにするのが多数派でしたし、演奏者の自由度ってのは元来かなり高いものなのでしょうね。
誰だったか忘れましたが、大昔の大指揮者が、「パリではベートーベンの七番のアレグレットが人気だ」という理由で、他の曲をやるときに、第二楽章をすげかえた、というようなすさまじい話も聞いたことがあります。さすがに「嘘だろう」と思ったのですが、どうやら本当らしいです。
ブルックナーなんかは、弟子の指揮者たちにいいように改変を受けてましたからね。
しかし、そのフルートのFさん、凄いですね。本番当日の指示に平然と応えるなんて。
冬野
欧州の各地のオケには、その楽団に伝わる独自の楽譜があったりするそうです。ベートーベンなんかも、微妙に出版されてるものと違うところがあったりする由。
ベートーベンのシンフォニーも、つい半世紀くらい前までは、R.ワグナーが手を入れたものをベースにするのが多数派でしたし、演奏者の自由度ってのは元来かなり高いものなのでしょうね。
誰だったか忘れましたが、大昔の大指揮者が、「パリではベートーベンの七番のアレグレットが人気だ」という理由で、他の曲をやるときに、第二楽章をすげかえた、というようなすさまじい話も聞いたことがあります。さすがに「嘘だろう」と思ったのですが、どうやら本当らしいです。
ブルックナーなんかは、弟子の指揮者たちにいいように改変を受けてましたからね。
しかし、そのフルートのFさん、凄いですね。本番当日の指示に平然と応えるなんて。
冬野
Posted by 冬野由記 at 2007年03月31日 18:07
冬野 様
ベートーベンは、楽譜の校正とか、出版社への通知とか、
しっかりしていなかったみたいですね。
ベーレンライター版なんか、かなり違うそうです。
指揮、自由にやる人とそうでない人に分かれるような気がします。
今回練習している、第九も、二楽章とか、管の補強があるのですが、
Viola,一楽章から、一オクターブ上げて奏く箇所の指示が出されました。
7番の話は初耳でした。有り難うございます。
フルートのFさん、今はNさんですが、今でも一緒に演奏しています。
タンギングがすばらしかった。
ベートーベンは、楽譜の校正とか、出版社への通知とか、
しっかりしていなかったみたいですね。
ベーレンライター版なんか、かなり違うそうです。
指揮、自由にやる人とそうでない人に分かれるような気がします。
今回練習している、第九も、二楽章とか、管の補強があるのですが、
Viola,一楽章から、一オクターブ上げて奏く箇所の指示が出されました。
7番の話は初耳でした。有り難うございます。
フルートのFさん、今はNさんですが、今でも一緒に演奏しています。
タンギングがすばらしかった。
Posted by あ at 2007年03月31日 22:20
首席奏者の佐藤さまへ
どこからコメントを入れていいのか・・・・
たくさん、記事を更新されていて、びっくりしました。
フルートのFさん、凄いですね。
主人は今必死に発表会の曲を練習しています。
当日、「ここをこう吹いてみて・・・」などと変更されようものなら
気を失うかもしれません!(笑)
どこからコメントを入れていいのか・・・・
たくさん、記事を更新されていて、びっくりしました。
フルートのFさん、凄いですね。
主人は今必死に発表会の曲を練習しています。
当日、「ここをこう吹いてみて・・・」などと変更されようものなら
気を失うかもしれません!(笑)
Posted by Yume at 2007年04月01日 13:12
Yume 様
そう、Fさんすごかったです。今でも語り草になってます。
度胸ありますよ、ホント、、、
演奏会が終わってからFさんに、その事をはなしましたら、
曲の最後の音、弓をダウンから返してアップで終わるのですが、
ビオラの一プルト(一列目)から、白い煙が立ち昇ったのを、
複数の管奏者が目撃したそうです。
とにかく、若かったです。
そう、Fさんすごかったです。今でも語り草になってます。
度胸ありますよ、ホント、、、
演奏会が終わってからFさんに、その事をはなしましたら、
曲の最後の音、弓をダウンから返してアップで終わるのですが、
ビオラの一プルト(一列目)から、白い煙が立ち昇ったのを、
複数の管奏者が目撃したそうです。
とにかく、若かったです。
Posted by あ at 2007年04月01日 23:58
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